Branched Evolution

Competitive Programming in Python

C(X)の可分性について

コンパクトで距離化可能な位相空間 $X$ 上の連続関数全体の空間 $C(X)$ は一様収束位相に関して可分である.

以下では $C(X)$ に一様収束位相が入っているものとする.

$C(X)$ の部分集合で,和と積と実数倍に関して閉じているものを部分多元環という.

定理 (Stone-Weierstrass の定理)

$X$ をコンパクト空間,$S$ を $C(X)$ の部分多元環とする.$S$ が以下の条件をみたすならば,$S$ は $C(X)$ で稠密である.

  1. 任意の $x,y \in X$ に対して,$x \neq y$ ならば $f(x) \neq f(y)$ なる $f \in S$ が存在する.
  2. 任意の $x \in X$ に対して,$f(x) \neq 0$ なる $f \in S$ が存在する.

証明は以下を参照されたい.

<書籍紹介> 集合と位相(増補新装版)(内田伏一 著)【数学】

定理

$X$ がコンパクトかつ距離化可能ならば,$C(X)$ は可分である.

証明

コンパクト距離空間は全有界なので,$X$ は可分であるから,可算な稠密部分集合 $A \subset X$ がとれる.$X$ の距離 $d$ を固定し,$S$ を定数関数 $\bold{1}$ と $\{ d(a, \cdot\ ) \colon X \to \mathbb{R} \mid a \in A \}$ で生成される部分多元環とすると,$S$ は可算である.$A$ の稠密性から $x \neq y$ なる $x, y \in X$ に対して $d(a,x) < d(a,y)$ なる $a \in A$ がとれて,任意の $x \in X$ に対して $\bold{1}(x) \neq 0$ だから,Stone-Weierstrass の定理より,$S$ は $C(X)$ で稠密である.